「妊娠してから腰や骨盤まわりが痛い……」
「骨盤ベルトって使ったほうがいいの?」
「いろいろ種類があるけど、何を選べばいい?」
妊娠中は、お腹が大きくなるにつれて身体のバランスが変化し、腰や骨盤まわりに負担を感じることがあります。
そんなときに選択肢のひとつとなるのが骨盤ベルトです。
最近では、妊娠中から産後まで使用できるものや、さまざまなタイプの骨盤ベルトが販売されています。
しかし、「どれを選べばいいの?」「どこに着けるの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、助産師の視点から、妊娠中の骨盤ベルトについて、使用する目的や選び方、着用時のポイントについて解説します。
骨盤ベルトって何?
骨盤ベルトは、骨盤周囲を支えるために使用するベルトです。
妊娠中は、お腹が大きくなることによる姿勢の変化などから、腰や骨盤周囲に負担を感じることがあります。
骨盤ベルトを使用することで、骨盤周囲をサポートし、動作時の負担を軽減することが期待できます。
ただし、骨盤ベルトを着ければ必ず腰痛がなくなるというものではありません。
痛みの原因や身体の状態には個人差があるため、自分に合った使い方をすることが大切です。
妊娠中に骨盤ベルトを使うメリット
骨盤ベルトを使用することで、次のようなメリットが期待できます。
腰や骨盤まわりをサポートできる
妊娠中は、立ち上がる、歩く、階段を上るなど、普段何気なく行っている動作でも腰や骨盤周囲に負担を感じることがあります。
骨盤ベルトで骨盤周囲を支えることで、動いたときの負担感が軽くなる場合があります。
動くときの安心感につながる
腰や骨盤まわりに不安があると、「歩くのがちょっと怖い」「動くと痛くなりそう」と感じることもあります。
自分に合った骨盤ベルトを使用することで、身体を支えている感覚が得られ、動きやすく感じる方もいます。
妊娠中だけでなく産後も使えるものがある
骨盤ベルトには、妊娠中から産後まで使用できるタイプもあります。
長く使えるものを選びたい場合には、使用できる時期について確認しておくとよいでしょう。
骨盤ベルトはどんな人におすすめ?
骨盤ベルトは、すべての妊婦さんに必要というわけではありません。
例えば、
- 腰や骨盤周囲に負担を感じる
- 歩くと骨盤まわりが気になる
- 長時間立っていると腰がつらい
- 寝返りや立ち上がりのときに痛みを感じる
- 妊娠中の身体をサポートするものを取り入れたい
という方は、使用を検討してみてもよいでしょう。
一方で、痛みが強い場合や急に症状が出た場合には、骨盤ベルトだけで対処しようとせず、まず医療機関へ相談することが大切です。
骨盤ベルトはどこに着ける?
骨盤ベルトを使用するときに重要なのが、着ける位置です。
骨盤ベルトは、一般的にお腹を締め付けるように巻くものではありません。
骨盤周囲を支える位置に着用しますが、商品によって推奨される着用位置や方法が異なります。
そのため、
「とりあえず腰のあたりに巻けばいい」
というわけではありません。
購入した商品の説明書を確認し、正しい位置で着用しましょう。
初めて使用する場合や、着ける位置がよく分からない場合は、助産師や医療者に相談してみるのもおすすめです。
骨盤ベルトはきつく締めたほうがいい?
「しっかり固定したいから、きつめに締めたほうがいいのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、強く締めれば締めるほどよいというわけではありません。
締めすぎることで苦しさを感じたり、動きにくくなったりすることもあります。
「支えられているけれど苦しくない」という、自分に合った締め具合を探しましょう。
使用中に痛みやしびれ、強い圧迫感などを感じる場合は、いったん外して確認してください。
骨盤ベルトを選ぶときのポイント
骨盤ベルトはさまざまな商品があるため、購入するときにはいくつかのポイントを確認しておきましょう。
① 妊娠中に使用できるか
まず確認したいのが、妊娠中に使用できる商品かどうかです。
商品によって対象となる時期が異なる場合があるため、購入前に確認しましょう。
② サイズが合っているか
骨盤ベルトは、自分の身体に合ったサイズを選ぶことが大切です。
サイズが合っていないと、ずれやすくなったり、締め付けが強く感じられたりすることがあります。
購入前にサイズ表を確認しましょう。
③ ずれにくいか
歩いたり家事をしたりするときにずれてしまうと、使いにくさを感じることがあります。
普段どのような場面で使用したいのかを考えて選ぶとよいでしょう。
④ 着けやすいか
毎日使用するのであれば、着脱のしやすさも大切です。
「一人でも着けられるか」「トイレのときに扱いやすいか」など、自分の生活スタイルに合っているか確認してみましょう。
⑤ 産後も使用できるか
妊娠中だけでなく産後も使用したい場合は、産後も使用可能な商品か確認しておきましょう。
長く使えるタイプを選ぶことで、妊娠中から産後まで活用できる場合があります。
骨盤ベルトを使うときの注意点
骨盤ベルトは便利なアイテムですが、使用すれば必ず症状が改善するわけではありません。
また、以下のような場合は自己判断で使い続けず、医療機関へ相談しましょう。
- 強い痛みがある
- 急に痛みが強くなった
- 出血がある
- お腹の張りや痛みを伴っている
- 破水が疑われる
- 足のしびれや力が入りにくいなどの症状がある
- ベルトを着けることで痛みが悪化する
- 強い圧迫感や苦しさがある
特に妊娠後期で、腰の痛みとともにお腹の張りが規則的になっている場合は、骨盤ベルトで様子を見るのではなく、出産予定の医療機関へ連絡しましょう。
骨盤ベルトと腹帯は違う?
「腹帯と骨盤ベルトって同じもの?」
と思う方もいるかもしれません。
基本的には、目的やサポートする場所が異なります。
腹帯は大きくなったお腹を支える目的で使用されるものがあり、骨盤ベルトは骨盤周囲をサポートする目的で使用されます。
商品によって特徴は異なるため、「どちらを使えばいいの?」と迷った場合は、自分が何をサポートしたいのかを考えて選ぶとよいでしょう。
助産師からのアドバイス
妊娠中の腰痛や骨盤まわりの痛みは、決して珍しいことではありません。
「妊娠中だから仕方ない」と我慢してしまう方もいますが、少しでも楽に過ごすために、姿勢を見直したり、休息をとったり、必要に応じて骨盤ベルトなどのサポートアイテムを取り入れたりする方法があります。
ただし、骨盤ベルトはあくまでも身体をサポートするためのアイテムです。
痛みが強い場合や、普段と違う症状がある場合は、まず医療者へ相談してください。
また、骨盤ベルトは商品によって形や素材、着用方法などが大きく異なります。
「人気の商品だから」という理由だけで選ぶのではなく、自分の身体や生活スタイルに合っているかを考えて選ぶことが大切です。
まとめ
妊娠中は、お腹が大きくなることや身体の変化によって、腰や骨盤周囲に負担を感じることがあります。
骨盤ベルトは、そんなときに身体をサポートする選択肢のひとつです。
選ぶときは、
- 妊娠中に使用できるか
- サイズが合っているか
- ずれにくいか
- 着けやすいか
- 産後も使用できるか
などを確認してみましょう。
そして、骨盤ベルトは「きつく締めればよい」というものではありません。
自分に合った商品と着用方法を選び、苦しさや痛みを感じた場合は無理に使用しないようにしましょう。
妊娠中の腰痛や骨盤周囲の症状について不安がある場合は、健診時などに医師や助産師へ相談してくださいね。


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