「陣痛が始まったら、どうやって呼吸すればいいの?」
出産が近づくと、陣痛の痛みだけでなく、陣痛中の過ごし方についても気になりますよね。
特に初めての出産では、「呼吸法って練習しておいたほうがいいの?」「痛くなったら息を止めてしまいそう」と不安になる方もいると思います。
今回は、助産師として出産に関わってきた経験をもとに、陣痛中の呼吸のポイントや、呼吸が苦しくなったときの対処法について解説します。
陣痛中に呼吸を意識するのはなぜ?
陣痛が強くなってくると、痛みや緊張から自然と体に力が入り、呼吸が浅くなったり、息を止めてしまったりすることがあります。
呼吸が乱れると、さらに体に力が入りやすくなることもあります。
そのため、陣痛中は「上手な呼吸をしなければ」と頑張るよりも、できるだけ力を抜いて、ゆっくり呼吸することを意識してみましょう。
陣痛が始まったばかりのとき
陣痛の始まりは、まだ痛みがそれほど強くないこともあります。
この時期は、普段どおりの呼吸を意識して、できるだけリラックスして過ごしましょう。
痛みが来たら、
ゆっくり息を吐く → 自然に吸う
という呼吸を繰り返してみてください。
特に「吸うこと」よりも、ゆっくり息を吐くことを意識すると、体の力を抜きやすくなります。
陣痛が強くなってきたら
陣痛が強くなると、痛みに合わせて呼吸も速くなりやすくなります。
そんなときは、まず一度ゆっくり息を吐いてみましょう。
「ふー……」と長く息を吐くようなイメージです。
その後、無理に大きく息を吸おうとせず、自然に呼吸します。
ポイントは、
- 息を止めない
- ゆっくり吐くことを意識する
- 肩や手に力を入れすぎない
- 自分が楽だと感じる呼吸をする
ことです。
痛みが強いときは「ふー」と吐いてみよう
陣痛が強くなってくると、呼吸に意識を向けること自体が難しくなることがあります。
そんなときは、難しい呼吸法を覚えようとしなくても大丈夫です。
「ふー……」と息を吐くことだけでも意識してみましょう。
助産師や一緒にいる家族に「ゆっくり息を吐いて」と声をかけてもらうのもよいでしょう。
自分では余裕がなくなってきたときに、周りの人に呼吸をサポートしてもらうことも大切です。
呼吸が速くなってしまったら?
痛みが強くなると、呼吸が速く浅くなってしまうことがあります。
「ちゃんと呼吸しなきゃ」と焦ると、さらに呼吸が乱れてしまうこともあります。
そんなときは、いったん力を抜いて、ゆっくり息を吐いてみましょう。
肩を下げて、手を開いて、顔の力も抜いてみてください。
「全部ちゃんとやらなきゃ」と考えなくても大丈夫です。
まずは息を吐くことに意識を向けてみましょう。
いきみたくなってきたら?
お産が進んで赤ちゃんが下がってくると、自然に「いきみたい」という感覚が出てくることがあります。
ただし、いきむタイミングや呼吸方法は、そのときの分娩の進み具合によって異なります。
自己判断で無理にいきむのではなく、その場にいる助産師や医師の声かけに合わせることが大切です。
分娩中は状況に応じて呼吸の方法を案内してもらえるため、「覚えた呼吸法を絶対にしなければ」と考えすぎなくても大丈夫です。
呼吸法は事前に練習したほうがいい?
出産前に呼吸を意識する練習をしておくと、陣痛中に思い出しやすくなります。
例えば普段から、
「ゆっくり息を吐く」
という呼吸を練習しておくだけでもよいでしょう。
ただし、呼吸法は「これが正解」というものが一つだけあるわけではありません。
出産する施設によって指導方法が異なることもあります。
母親学級や妊婦教室などで説明を受けている場合は、その施設で教えてもらった方法を参考にしてください。
家族にも呼吸のサポート方法を伝えておこう
立ち会い出産を予定している場合は、家族にも簡単に呼吸のサポート方法を伝えておくと安心です。
例えば、
「陣痛が来たら、ゆっくり息を吐くように声をかけてね」
「肩に力が入っていたら教えてね」
など、あらかじめお願いしておきましょう。
陣痛中は自分で呼吸を意識する余裕がなくなることもあります。
そんなときに、そばにいる人が落ち着いた声で声をかけてくれるだけでも心強いものです。
呼吸法だけで痛みがなくなるわけではない
呼吸法を行えば陣痛の痛みがなくなる、というわけではありません。
呼吸法は、痛みや緊張がある中で少しでも落ち着いて過ごすための方法の一つです。
また、出産中は呼吸法だけでなく、
- 楽な姿勢を探す
- 体勢を変える
- 腰や背中をさすってもらう
- 温めてもらう
- 水分をとる
など、さまざまな方法を組み合わせることがあります。
施設によって対応できる方法も異なるため、事前に確認しておくと安心です。
まとめ
陣痛中は、痛みや緊張から呼吸が浅くなったり、息を止めたりすることがあります。
そんなときは、
- ゆっくり息を吐く
- 息を止めない
- 肩や手の力を抜く
- 自分が楽な呼吸を意識する
ことを心がけてみましょう。
特に「ふー」とゆっくり息を吐くことを意識すると、呼吸に集中しやすくなります。
ただし、分娩中は赤ちゃんやお母さんの状態によって必要な対応が変わります。
実際の分娩では、その場にいる助産師や医師の声かけに合わせてください。
出産前から完璧な呼吸法を身につける必要はありません。
「陣痛が来たら、まずゆっくり息を吐こう」と覚えておくだけでも、出産に向けた準備の一つになります。
少しでもリラックスしてお産を迎えられるように、自分に合った呼吸や過ごし方を見つけておきましょう。


コメント