【助産師が解説】後陣痛ってどんな痛み?いつまで続く?産後のお腹の痛みを解説

妊娠・出産

「出産が終わったのに、お腹が痛い……」

「生理痛みたいな痛みがあるけど大丈夫?」

「後陣痛っていつまで続くの?」

出産を終えてホッとしたのも束の間、産後にお腹が痛くなって驚く方も少なくありません。

この産後のお腹の痛みは、**「後陣痛(こうじんつう)」**と呼ばれるものかもしれません。

今回は、後陣痛とは何なのか、どんな痛みがあるのか、いつまで続くのかについて、助産師がわかりやすく解説します。

後陣痛とは?

後陣痛とは、出産後に子宮が元の大きさに戻っていく過程で起こる子宮の収縮による痛みのことです。

妊娠中は赤ちゃんの成長に合わせて子宮が大きくなります。

出産後は、その大きくなった子宮が少しずつ収縮して元の状態に戻っていきます。

この子宮の収縮に伴って、お腹に痛みを感じることがあります。

「出産が終わったら陣痛も終わり」と思っていると、産後にまたお腹が痛くなってびっくりすることがありますが、後陣痛は産後によくみられる症状のひとつです。

後陣痛はどんな痛み?

感じ方には個人差がありますが、

  • 生理痛のような痛み
  • お腹がギューッと締め付けられるような痛み
  • 下腹部がズーンと重い感じ
  • 陣痛のように波がある痛み

などと表現されることがあります。

痛みが強い人もいれば、ほとんど気にならない人もいます。

また、経産婦さんは後陣痛を強く感じることがあります。

これは、出産を経験した子宮が収縮するときに、痛みを感じやすくなることがあるためです。

ただし、痛みの感じ方には個人差があるため、「経産婦だから必ず痛い」というわけではありません。

授乳すると後陣痛が強くなることがある?

授乳中に、後陣痛が強くなったと感じることがあります。

これは、赤ちゃんがおっぱいを吸う刺激によって、オキシトシンというホルモンが分泌され、子宮の収縮が促されるためです。

「授乳するとお腹が痛くなる」と感じる方もいますが、子宮が収縮していることによる痛みである場合があります。

特に産後数日は、授乳のたびに下腹部がギューッと痛くなることもあります。

後陣痛はいつまで続く?

後陣痛は、一般的に産後数日間に強く感じやすいとされています。

時間が経つにつれて子宮の収縮が落ち着いてくるため、痛みも少しずつ軽くなっていくことが多いです。

ただし、痛みの強さや続く期間には個人差があります。

「産後○日で必ずなくなる」というものではありません。

また、産後の身体には後陣痛以外にもさまざまな変化が起こるため、痛みが続く場合には、後陣痛だけだと自己判断せず、医療者に相談することが大切です。

後陣痛があるときはどうしたらいい?

後陣痛がつらいときは、まず無理をせず身体を休めましょう。

痛みが強い場合には、医師や助産師に相談してください。

産後の状態を確認したうえで、必要に応じて痛み止めなどが使用されることがあります。

「産後だから痛くて当たり前」と我慢しすぎる必要はありません。

痛みが強いときは、遠慮せずにスタッフへ伝えてくださいね。

後陣痛と悪露は関係ある?

産後には、子宮から**悪露(おろ)**と呼ばれる出血があります。

悪露は、出産後の子宮から排出される血液や分泌物などです。

子宮が収縮していくことは、産後の回復に大切な過程です。

後陣痛と悪露は同じものではありませんが、どちらも産後の子宮の変化と関係しています。

悪露は時間の経過とともに量や色が変化していくのが一般的です。

ただし、出血量が急に増えた場合などは注意が必要です。

こんなときは後陣痛だと思わず相談して

産後のお腹の痛みは、すべてが後陣痛とは限りません。

特に、

  • 痛みがどんどん強くなっている
  • 強い腹痛が続いている
  • 発熱がある
  • 悪露から強い悪臭がする
  • 出血が急に増えた
  • 大きな血の塊が繰り返し出る
  • 気分が悪い、ふらつく
  • 痛み止めを使用しても痛みが強い

などの症状がある場合は、自己判断せず医療者に相談しましょう。

産後は子宮の感染や出血など、別の原因で症状が起こっている可能性もあります。

「後陣痛だと思っていたけど、実は別の原因だった」ということもあるため、気になる症状があれば我慢しないことが大切です。

後陣痛は「子宮が戻っている証拠」なの?

「痛いということは、子宮がちゃんと戻っている証拠なの?」

と思う方もいるかもしれません。

確かに、後陣痛は子宮が収縮することによって起こるため、産後の子宮が元に戻っていく過程でみられる自然な変化のひとつです。

しかし、痛みの強さだけで「子宮の戻りが良い・悪い」を判断することはできません。

痛みが弱いから子宮の戻りが悪い、痛みが強いから子宮の戻りが良い、という単純なものではありません。

産後の子宮の状態は、子宮の大きさや硬さ、悪露の状態などを含めて医療者が確認していきます。

まとめ

後陣痛は、出産後に子宮が収縮して元の大きさに戻っていく過程で起こる痛みです。

生理痛のような痛みや、下腹部がギューッと締め付けられるような痛みとして感じることがあります。

特に産後数日は感じやすく、授乳によって痛みが強くなることもあります。

多くの場合は時間とともに落ち着いていきますが、強い痛みや発熱、出血量の増加、悪臭のある悪露などがある場合は、後陣痛だと決めつけず医療者に相談しましょう。

産後は赤ちゃんのお世話で自分のことを後回しにしがちですが、ママの身体も大きな仕事を終えたばかりです。

痛みや不安があるときは我慢せず、助産師や医師に相談してくださいね。

※この記事は一般的な情報をもとに解説しています。産後の痛みや悪露の状態には個人差があり、気になる症状がある場合は出産した施設の医療者に相談してください。

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