「妊娠してから鼻が詰まりやすくなった」
「風邪をひいていないのに、ずっと鼻づまりがある……」
妊娠中は、風邪や花粉症などの心当たりがなくても、鼻づまりや鼻水に悩まされることがあります。
実は、妊娠中のホルモン変化が鼻の粘膜に影響していることがあるのです。
今回は、妊娠中に鼻づまりが起こる原因と、少しでも楽にするための方法、受診したほうがよい症状について助産師が解説します。
妊娠中に鼻づまりが起こるのはなぜ?
妊娠中の鼻づまりには、主にホルモンの変化や血流量の増加が関係しています。
妊娠中は鼻の粘膜が腫れやすい
妊娠すると、体の中ではさまざまなホルモン変化が起こります。
また、妊娠中は全身の血液量が増えるため、鼻の粘膜も血流が増えて腫れやすくなるといわれています。
そのため、
- 鼻が詰まる
- 鼻水が増える
- 鼻をかむ回数が増える
- 鼻が乾燥しやすい
といった症状が出ることがあります。
風邪をひいたわけではないのに鼻づまりが続く場合は、妊娠による変化が関係している可能性があります。
「妊娠性鼻炎」ということも
妊娠中に起こる鼻づまりや鼻水などの症状は、妊娠性鼻炎と呼ばれることがあります。
妊娠性鼻炎では、風邪のような症状がないのに鼻づまりや鼻水が続くことがあります。
特に妊娠後期になると気になる方もいます。
「鼻づまりだけで病院に行っていいのかな?」と思うかもしれませんが、睡眠が妨げられるほどつらい場合は、産婦人科や耳鼻咽喉科に相談してみましょう。
鼻づまりを楽にする5つの方法
薬を使わなくても、日常生活の中でできる工夫があります。
① 部屋の乾燥を防ぐ
空気が乾燥すると、鼻の粘膜が刺激されて鼻づまりや鼻の不快感が強くなることがあります。
特にエアコンを使う時期は、部屋の湿度を意識してみましょう。
加湿器を使用したり、濡れタオルを室内に干したりする方法もあります。
ただし、加湿しすぎるとカビなどの原因になるため、適度な湿度を保つことが大切です。
② 温かい蒸気を利用する
温かい蒸気によって鼻の中がうるおうと、鼻づまりが少し楽になることがあります。
温かい飲み物を飲んだり、入浴したりするのもよいでしょう。
やけどには十分注意してくださいね。
③ 水分をこまめにとる
妊娠中は、水分不足にならないようこまめに水分をとりましょう。
一度にたくさん飲むのではなく、少しずつ飲む方法がおすすめです。
鼻づまりがあるからといって、水分を極端に減らす必要はありません。
④ 寝るときは上半身を少し高くする
鼻づまりがあると、夜に横になったときに息苦しく感じることがあります。
枕やクッションなどを利用して、上半身を少し起こすと楽になる場合があります。
無理のない範囲で、自分が呼吸しやすい姿勢を探してみましょう。
⑤ 鼻を強くかまない
鼻が詰まっていると、何度も鼻をかみたくなります。
しかし、強く鼻をかむと鼻の粘膜を傷つけたり、鼻血が出たりすることがあります。
片方ずつ、やさしく鼻をかむようにしましょう。
鼻うがいをしてもいい?
鼻づまりが気になるとき、鼻うがいを取り入れる方法もあります。
ただし、鼻うがいに使用する液体は水道水をそのまま鼻に入れるのではなく、製品の説明に従って適切に使用することが大切です。
市販の鼻洗浄製品を使用する場合も、妊娠中に使用できるものか確認してから使いましょう。
妊娠中に鼻炎薬は使える?
「鼻づまりがつらいから薬を使いたい」と思うこともありますよね。
妊娠中でも使用できる薬が選択される場合はありますが、薬の種類によっては妊娠中に注意が必要なものもあります。
そのため、自己判断で市販の鼻炎薬を使用するのではなく、産婦人科や耳鼻咽喉科、薬剤師に相談してから使用するようにしましょう。
「妊娠中だから薬は全部ダメ」と思い込んで、つらい症状を我慢する必要はありません。
睡眠が取れないほど鼻づまりがつらい場合は、医療者に相談してくださいね。
鼻づまりだけじゃない?受診したほうがよい症状
妊娠による鼻づまりは珍しいものではありませんが、次のような症状がある場合は、妊娠性鼻炎以外の原因が隠れている可能性があります。
- 発熱がある
- 強い喉の痛みがある
- 黄色や緑色の鼻水が続く
- 顔や頬の痛みがある
- 強い頭痛がある
- 息苦しさが強い
- 症状が急に悪化した
- 鼻血を繰り返す
- 睡眠や食事に大きく支障が出ている
このような場合は、産婦人科や耳鼻咽喉科などに相談しましょう。
特に発熱や強い痛みなどを伴う場合は、「妊娠のせいかな」と自己判断せず、症状を伝えて相談することが大切です。
鼻づまりで眠れないときはどうする?
妊娠中は、ただでさえ寝苦しさを感じやすい時期です。
そこに鼻づまりが加わると、さらに眠りにくくなることがあります。
寝る前に、
- 部屋の乾燥を防ぐ
- 温かい飲み物をとる
- 入浴して体を温める
- 鼻をやさしくかむ
- 上半身を少し高くする
などを試してみましょう。
「鼻が詰まって眠れない」という状態が続く場合は、我慢せず産婦人科に相談してください。
まとめ
妊娠中の鼻づまりは、ホルモンの変化や血流量の増加によって鼻の粘膜が腫れやすくなることなどが原因で起こる場合があります。
風邪をひいていないのに鼻づまりが続く場合は、妊娠による変化の可能性もあります。
つらいときは、
- 部屋の乾燥を防ぐ
- 温かい蒸気を利用する
- 水分をこまめにとる
- 寝るときに上半身を少し高くする
- 鼻を強くかまない
などの方法を試してみましょう。
また、妊娠中でも症状に合わせて使用できる薬があるため、つらいときは自己判断で我慢せず、医療者に相談してくださいね。


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