「妊娠したら、どんな症状が出るの?」
「この症状って妊娠によるもの?」
妊娠が分かったばかりの時期は、身体の変化に戸惑うこともありますよね。
妊娠初期には、ホルモンの変化などによってさまざまな症状が現れることがあります。
一方で、症状の強さや種類には個人差があり、妊娠していてもほとんど症状を感じない人もいます。
この記事では、現役助産師の視点から、妊娠初期に起こりやすい症状や、注意してほしい症状について分かりやすく解説します。
妊娠がわかったばかりで、まず何をしたらいいか知りたい方はこちらからお読みください
妊娠初期にはどんな症状が起こる?
妊娠初期には、次のような症状がみられることがあります。
- 眠気・だるさ
- 吐き気・食欲の変化
- においに敏感になる
- 胸が張る・乳房が痛む
- 頻尿
- 便秘
- おりものの変化
- 下腹部の違和感
- 少量の出血
- 気分の変化
ただし、これらの症状がすべて妊娠によって起こるとは限りません。
また、妊娠初期でも症状がほとんどない場合もあります。
「症状がないから妊娠していない」「症状が強いから順調」とは一概に判断できません。
気になる症状がある場合は、自己判断せず産婦人科に相談しましょう。
① 眠気やだるさ
妊娠すると、強い眠気やだるさを感じる人がいます。
「いくら寝ても眠い」
「いつもより疲れやすい」
と感じることもあります。これは黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増えることにより強い催眠作用を引き起こしているからです。またつわりで十分な睡眠が取れていない可能性もあります。
妊娠初期は身体の中で大きな変化が起こっている時期です。
眠気や疲れを感じたときは、できるだけ無理をせず休むようにしましょう。
仕事や家事も、可能な範囲で周囲に協力してもらえると安心です。
② 吐き気・食欲の変化
妊娠初期によく知られている症状のひとつが「つわり」です。
吐き気や嘔吐、食欲不振などが起こることがあります。
また、
「ご飯の炊けるにおいが苦手になった」
「今まで好きだったものが食べられなくなった」
「特定のものばかり食べたくなる」
など、食べ物の好みが変わることもあります。
つわりの症状や程度には個人差があります。
厚生労働省の資料でも、つわりは妊娠初期に現れる食欲不振、吐き気、胃の不快感、嘔吐などの症状として説明されています。
③ においに敏感になる
妊娠初期には、今まで気にならなかったにおいが急に苦手になることがあります。
例えば、
- ご飯のにおい
- 肉や魚のにおい
- 香水
- 柔軟剤
- タバコのにおい
などです。
つわりがある時期は、においが吐き気を誘発することもあります。
「今まで大丈夫だったのに、急に苦手になった」
ということも珍しくありません。
無理に我慢せず、できるだけ苦手なにおいを避けるようにしましょう。
④ 胸が張る・乳房が痛む
妊娠すると、ホルモンの変化によって胸が張ったり、乳房が敏感になったりすることがあります。
下着がきつく感じたり、ちょっとした刺激でも痛みを感じたりすることもあります。
締め付けの強い下着を避け、楽に過ごせるものを選ぶとよいでしょう。
⑤ トイレが近くなる
妊娠初期には、トイレが近くなったと感じる人もいます。これは妊娠を維持するためのホルモンの影響であったり体内の血液量が増えるためです。
「夜中にトイレで起きるようになった」
「以前よりトイレに行く回数が増えた」
という変化が起こることがあります。
ただし、排尿時の痛みや血尿、発熱などがある場合は、膀胱炎など別の原因が隠れている可能性もあるため、医療機関に相談しましょう。またつわりで食事や水分が十分に摂取できていない場合、尿量が減少します。トイレに行く回数が少ない、1回で出る量が少なく濃い尿が出る場合も医療機関へ相談しましょう。
⑥ 便秘になる
妊娠中はホルモンの影響などによって、便秘に悩むことがあります。
妊娠初期から便秘を感じる人もいます。
水分をとったり、無理のない範囲で身体を動かしたり、食物繊維を含む食品を取り入れたりすることも大切です。
ただし、妊娠中に薬を使用するときは、自己判断で市販薬を使うのではなく、医師や薬剤師に相談しましょう。
妊娠中の薬には、使用に注意が必要なものがあります。厚生労働省も、妊娠が分かった場合には自己判断で薬を中断せず、医師や薬剤師に相談するよう案内しています。
⑦ おりものが変化する
妊娠すると、おりものの量や状態が変化することがあります。
妊娠中はおりものが増えたと感じることもあります。
ただし、
- 強いにおいがする
- 黄色や緑色など普段と違う色
- 強いかゆみがある
- 痛みを伴う
などの場合は、感染症などの可能性もあるため、産婦人科に相談しましょう。
⑧ 下腹部に違和感を感じることも
妊娠初期には、下腹部に違和感や軽い痛みを感じることがあります。
「生理前のような感じがする」
「下腹部がチクチクする」
と感じる人もいます。
ただし、強い腹痛や痛みが続く場合、出血を伴う場合などは注意が必要です。
妊娠初期の腹痛や出血にはさまざまな原因があるため、自己判断せず医療機関へ相談しましょう。
⑨ 少量の出血がみられることも
妊娠初期には、少量の出血がみられることがあります。
しかし、妊娠中の出血は「少量だから大丈夫」と自己判断しないことが大切です。
生理と出産の時以外の出血は基本的に異常な出血です。
出血の量や色、腹痛の有無などによって対応が異なるため、出血があった場合は産婦人科に連絡して相談しましょう。
特に、出血が増えている、強い腹痛がある、体調が悪いなどの場合は早めの受診が必要です。
こんな症状があるときは産婦人科へ相談しよう
妊娠初期はさまざまな身体の変化が起こりますが、以下のような症状がある場合は、自己判断せず産婦人科へ相談しましょう。
特に注意したい症状
- 出血がある
- 強い腹痛がある
- 腹痛が続いている
- 水分がとれないほど吐いている
- 尿が極端に少ない
- 強いめまいやふらつきがある
- 発熱がある
- いつもと明らかに違う体調不良がある
妊娠中の性器出血、腹痛、発熱、強い頭痛、吐き気・嘔吐、つわりによる衰弱などを注意したい症状として挙げられます。
「受診したほうがいいのかな?」と迷ったときも、まずはかかりつけの産婦人科に電話で相談してみましょう。
つわりがつらいときは無理をしないで
妊娠初期のつわりは、症状の程度にかなり個人差があります。
軽い吐き気だけの人もいれば、食事や水分をとることが難しくなる人もいます。
特に、
「水分もほとんどとれない」
「何度も吐いてしまう」
「体重が減ってきた」
「尿が少ない」
「ふらふらする」
などの場合は、我慢せず産婦人科へ相談してください。
つわりが非常に強く、食事や水分をとることができず、全身状態が悪化する場合には「妊娠悪阻」と呼ばれる状態になることがあります。
妊娠初期は「症状がない」こともあります
ここはぜひ覚えておいてほしいポイントです。
妊娠すると必ずつわりがあると思っている方もいるかもしれません。
でも、妊娠初期の症状には個人差があります。
吐き気がほとんどない人もいれば、眠気だけを感じる人、胸の張りを感じる人などさまざまです。
そのため、
「今日はつわりがないけど大丈夫かな?」
と心配しすぎなくても大丈夫です。
ただし、症状の変化だけで赤ちゃんの状態を判断することはできません。
心配なことがあれば、妊婦健診や産婦人科で相談しましょう。
まとめ
妊娠初期には、ホルモンの変化などによってさまざまな症状が起こることがあります。
今回紹介したように、
- 眠気やだるさ
- 吐き気・食欲の変化
- においに敏感になる
- 胸が張る
- 頻尿
- 便秘
- おりものの変化
- 下腹部の違和感
などがあります。
一方で、妊娠初期の症状には個人差があり、症状がほとんどない人もいます。
大切なのは、「妊娠初期だから仕方ない」とすべての症状を我慢しないこと。
出血や強い腹痛、水分がとれないほどの嘔吐など、気になる症状がある場合は産婦人科へ相談してください。
妊娠初期は身体も心も大きく変化する時期です。
不安なことがあれば一人で抱え込まず、医師や助産師に相談しながら過ごしていきましょう。


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